東武鉄道8000系(東上線・越生線ワンマン車)|FTN trainseat.net

東武鉄道 8000系(東上線・越生線ワンマン車)

写真: tb81109

1963年に登場した8000系は20年に亘って増備された結果712両と私鉄最大の勢力を誇り、早くも1986年には初期車の修繕工事が始まっています。ただこの修繕工事も同様に20年近く掛かっており、その間仕様も変わっているため豊富なバリエーションを生むこととなりました。今回ご紹介するのは東上線(小川町~寄居)と越生線で運用される4両編成で、製造は1978年度以降と比較的新しいので冷房は当然新造時より搭載、台車も軸箱支持装置がS型ミンデンのいわゆる「後期型」です。
修繕工事は21世紀に入ってから実施され、前面形状の変更のみならず前照灯はHID式、行先表示はLED式で車内もバリアフリー対応が行われています。東上線末端・越生線ではワンマン運転を実施しているためそれにも対応、4連が不足したため修繕工事とワンマン化に合わせ8連を2分割し先頭車化した編成も存在します。

製造後40年程度が経過しているとはいえ、置き換えの優先順位としては日光線6050系や野田線8000系の方が高いでしょうか。現在は4連12編成が活躍しています。


tb800-車内全景

まずは車内全景から。基本的には8000系の車内のイメージを大きく変えるようなものではなく、色調も当時最新の30000系では無く10000系に近いもの。ちなみに隣に停車しているセイジクリームの復刻塗装車は、車内もモケットを以前のラクダ色に戻しています。

tb800-車端部tb800-車端部消火器

車端部です。貫通路は幅広、貫通扉は無い箇所が多くあっても開け放たれています。一部箇所は右写真のように貫通路に張り出すようにして消火器を設けているのが特徴です。

tb800-乗務員室仕切

乗務員室仕切です。運転台側に窓が無いのは東武車の標準ですが、東上線・越生線の車両ではその場所に走行区間の時刻表を掲出しています。

tb800-扉

扉です。新車は10000系列の途中から化粧板仕上げになっていますが、本形式は引き続き金属地のままとしています。

tb800-LED

修繕工事ではLED式の情報案内装置を設置。数の多さや長期使用などで時折比較されるJR西日本103系の体質改善工事でも、流石にここまでの工事は行われていません。

tb800-天井

天井です。冷房吹出口は2列になっており、外側に吊革と照明があります。吊革は扉付近に全く無い一方、座席部には枕木方向にも設けられています。

tb800-床

床は茶系の単色。

tb800-窓

窓は扉間2枚・車端1枚で上段下降・下段固定式、カーテンは巻き上げ式で4段階で調節可能です。

tb800-7人掛け

座席を見ていきましょう、まずは扉間の7人掛けから。修繕工事で中央にスタンションポールを増設していますが、それ以外は修繕前と大きな変化はないようです。緑色のモケットは背摺りに着座位置をプリントしています。

tb800-4人掛けtb800-4人掛け優先

車端部は4人掛け。右写真は優先席で青灰系のモケットで、こちらは着席位置のプリントがありません。1人当たり幅は425mm程度と幾分狭めではありますが、座面は十分な沈み込みがあり奥行とともに比較的良好な掛け心地です。

tb800-車椅子スペース

修繕工事では車椅子スペースも追加されました。設備は10000系50番台と同様、手摺と非常通報装置程度と必要最小限です。


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