東急2020系|FTN trainseat.net

東急2020系

写真: toq2121

田園都市線の8500系は2002年に登場した5000系によって全部置き換えられるはずだったのですが、色々あって2018年になっても24編成が残っている状況でした。製造後40年以上が経過した車両もある中、登場から15年以上が経過していた5000系の増備とはせず新形式「2020系」によって今度こそ8500系の置き換えを目指します。如何にも2020年の東京オリンピックを意識した形式名ですが、一方で新形式にも拘らず千位を使い果たしている関係で3編成しかない田園都市線2000系の後の方に「押し込んだ」格好、いわば窮余の策と言った感もあります。
外観は総合車両製作所「sustina」を全面採用したことから側面に継ぎ目のない平滑な車体が実現、前面は曲面と黒色を大胆に用いた特徴的なデザインです。帯は幕板のみ、しかもラインカラー(田園都市線は緑)と白のみで、5000系列で腰板に入れていた赤帯はホームドアに隠れるからなのか無くなりました。足回りは制御装置にSiCを用いて省エネ・高効率化、各車に制御装置を搭載しています。

2018年のデビューから今度こそ8500系を置き換えるべく着実に増備が進み、2020年末の時点で20編成が在籍。他形式と同様に田園都市線と東京メトロ半蔵門線、更には東武伊勢崎線の久喜や日光線の南栗橋まで足を延ばします。増備途上で一部中間車の座席を減らし立席スペースを広げた編成が登場していますが、今回はそういった車両の無い初期の編成をご覧いただきます。


toq2020A-車内全景

まずは車内全景から。白を基調に座席を緑系、床を茶系にする配色は2016年に登場した5000系の6扉車を置き換えた中間車でも見られたものですが、イメージこそ踏襲しつつもデザインは変更されています。もっとも5000系のそれは1編成の数両に留まっている上、他線を含めてもその内装を1編成丸ごと採用したのは東横線の5050系の2編成程度に留まっているだけに、外観同様従来車に無い新鮮な印象は十分に伝わってきます。

toq2020A-車端部

車端部です。貫通扉は5000系の一方のみ設置から両側設置に改めており、写真では分かりませんがガラスには模様が入っています。化粧板の黄色い帯は優先席を示すものですが、従来のオレンジと言うより蛍光イエローに近い色合いになった上、従来車にあった混雑時の携帯電話電源OFFのステッカーが無いこともあって何だか中途半端な印象です。

toq2020A-乗務員室仕切

乗務員室仕切です。前面貫通路が車掌台側に寄ったこともあってか、仕切戸も右側に寄せています。運転台直後は事故時の脱出口にもなるのか別部品になっているようです。

toq2020A-扉

扉は化粧板を貼っており、両端を黄色にして注意喚起をしています。扉横の握り棒は弧を描き、取付座も含め一体のデザインです。戸袋側には高低2か所にピクトグラムを配し、子供の目線の高さになる低い方の文字表記には漢字を用いないなど細かな配慮もしています。

toq2020A-LCD

情報案内表示器は液晶式。左が広告画面「TOQビジョン」、右が列車情報の案内を行う画面で、これが全ての扉上に装備されています。

toq2020A-LCD2toq2020A-LCD3

ただこの電車はそれに留まらず、扉間の窓上や貫通扉上にもモニタを設置してデジタルサイネージによる広告枠としています。前者は写真ではニュースということで国交相が並んでしまっていますが、3画面を一体的に使うことも出来るとの由。後者は8000系の電動広告「オートスライド」の再来とでも言いましょうか、もちろん当時では想像し得ない動画広告が流れます。

toq5050A-天井toq2020A-天井

天井です。「sustina」の特徴である内装ロールバーは登場時大きく謳われた特徴の一つですが、これは意外と気になりません。従来車に比べ数を減らしたという照明も、LED化による照度向上と明るめの配色のお陰で影響は感じません。扉間の吊革はE233系などと同形状ながらクリーム色というのが一寸珍しいでしょうか。

toq2020A-床

床はフローリングを意識したのか木目調、通路部と両脇で柄や色を分けてフットラインを形成しています。

toq2020A-窓

窓は不等二分割で大きい方は下降式、UVカットガラスを用いているためカーテンはありません。E231系以来お馴染みの窓割ながら、間柱を黒では無く周囲と同色にしているのは珍しいような気がします。荷棚は板状でスリットを入れています。

toq2020A-7人掛け

座席は扉間と車端の2種類のみ、扉間は7人掛けです。ハイバック式の背摺りとJR東日本の通勤型に近い座面の組み合わせは4010F「Shibuya Hikarie号」以降の東急標準と言うべきもの、モケットは背摺りが緑色、座面は灰色です。5000系6扉車を置き換えた中間車には扉寄り各2席にヘッドレストがありましたが、流石に過剰と判断されたのか廃止されています。1人当たり幅は5000系(6扉代替4扉車以外)より少し広がり460mmです。

toq2020A-3人掛け優先

車端部は3人掛け、全て優先席ということもあってかスタンションポールを1本挟んでいます。5000系と同様モケットによる区分は無く、ステッカーのほか壁に黄色い帯を入れて区分しています。5000系(というかE231系)から正統進化しクッション性が改善した座面と、見切りをつけたのか形状を改めハイバックにした背摺りの組み合わせは良好で、管理人は南栗橋→東武動物公園間の短時間乗車でしたが端の駅から都心まで乗るなら問題無さそうな雰囲気です。

toq2020A-袖仕切

袖仕切は従来の肩逃しに相当する箇所にガラスを使用、また座面前端より袖仕切を前に出すことで着座客の膝元を覆い立客との分離を図るなど、見た目は独特ながら十二分に機能を果たす良作と感じています。握り棒と袖板の接続位置が座面の高さというのも見慣れませんが、この高さまで握り棒があれば子供でも掴まることが出来ます。

toq2020A-車椅子スペース

車椅子スペースは各車に設置。手摺下段にはモケットを巻いたほか、妻面にも腰当クッションを設けるなど立客への配慮も十分されています。床には大きくピクトグラムを入れており、その代償か壁のピクトグラムはどうも控えめで位置もかなり低かったり高かったり…


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