東急5050系(前期型)

写真: toq5157

2002年に登場したE231系車体の田園都市線5000系、目黒線5080系に続き、2004年に東横線用として登場したのが5050系です。東横線用ということで8連、見た目は幕板部の帯色が緑や紺から桜色に変わったことくらいしか違いは無い…のかと思いきや、車体幅が先に登場した2形式より僅かに20mm広く、僅かながら定員が増加しているとのこと。それから地味ながら種別表示にフルカラーLEDを世界初採用、行先表示に白色LEDを国内初採用した点も特筆すべき点です。
当初は東横線各種別で運用されていましたが、2013年の副都心線直通以後は特急が10連化されたため急行や普通など幾分地味な役回りが増えているような感があります。8連27編成が活躍していますが、車内仕様が大きく2種、単純な8両固定かと思いきや田園都市線の6扉車絡みで組替やら何やらで中間T車を中心に複雑なことになっています。更に田園都市線用だったはずの5000系も何本か居る有様、「何だみんな同じか」と思ってかかると痛い目に遭いそうです。
このページでは8000系の置き換え用として投入された2007年度の6次車、5168Fまでの車内をご覧いただきます。


toq5050A-車内全景

車内全景です。4扉・ロングシートの構成ですが、「ああE231系そっくりだなあ」という感想の前に、何とも言えない色遣いに仰天してしまいました。赤系の座席モケットと青っぽい化粧板の組み合わせが違和感の要因でしょうか… 因みにこの化粧板、詳しいことはよく分かりませんがE231系とは根本的に構造が異なるようです。

toq5050A-車端部2toq5050A-車端部1

車端部ですが…側面は水色、妻面は濃淡ベージュ系、そして座席の赤と、不思議な色遣いがここに凝縮されているような感があります。妻扉は無塗装で1両に1か所のみ、消火器の蓋も無塗装です。

toq5050A-乗務員室仕切

乗務員室との仕切りです。乗務員室には様々な機器が搭載されているものと思いますが、窓が比較的大きく取られた従来車の並みの構成です。それにしても色合いが…

toq5050A-扉

扉は無塗装、中央部には黄色い帯を入れています。写真は右側が車端部で、扉と座席のスペースが少しだけ広くなっています。

toq5050A-LCD

情報案内表示器は液晶式。左が広告画面「TOQビジョン」、右が列車情報の案内を行う画面で、これが全ての扉上に装備されています。

toq5050A-天井

天井はE231系並みで、ラインデリアは所々に設置、蛍光灯はカバー無しです。吊革は枕木方向にも多く設置されているほか、座席前のものは一部が通常より長くなっています。

toq5050A-床

床は灰色系の柄入り、フットラインのように見える2本の黒い帯は単に光の加減のようです。どうもE231系の床の灰色は安っぽさを感じるのですが、こちらは幾分濃い色のようでそのような印象はありません。

toq5050A-窓

窓は不均等に二分割されており、UVカットガラスを用いているためカーテンはありません。特筆すべきは荷棚で、21世紀の新車でありながら頑なに網棚を用いています。東急は隙間から物が落ちる懸念のあるパイプ式の荷棚を嫌っていたようで、2016年に登場した田園都市線の6扉車置き換え用の新車などは板状の荷棚としています。

toq5050A-7人掛け

座席を見ていきましょう、扉間は7人掛けです。E231系のモケット違いと言ってしまえばそれまでですが、そのモケットは座面が明るい赤、背摺りは表現の難しい個性的な色遣いで強烈な印象を与えます。袖仕切りはE231系と同形状、周囲に合わせ…ず淡いピンクです。

toq5050A-3人掛け

車端部は3人掛け。モケットによる優先席の区分は無くステッカーで対応していますが、それに加えてスタンションポールを1本設けている点も特徴です。扉間のそれとは形状が異なるので、もしかすると後付かもしれません。通常の3人掛けには無い設備ですが、そちらは撮り損ねてしまいました。

座り心地は推して知るべしというか何というか、元々形状が良くないのに加えて硬いのでどうしようもありません。別ページで(たぶん)いずれ紹介する後期型、更に「Shibuya Hikarie号」に端を発する新座席など、改良は重ねられているようですが…

toq5050A-車椅子スペース

車椅子スペースは編成中に2か所設置。握り棒とヒーター、非常通報装置が備わっています。


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