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近鉄1010系

写真: T11(1011)

標準軌各線で車両の統一が進んでいる近鉄ですが、名古屋に出入りする3両編成の電車には近畿地方の各線では見られない車両が少なくありません。ご紹介するのは裾絞りが特徴の1010系です。

元々は1972年に京都・橿原線用の920系として3連5本が製造されました。吊り掛け駆動の機器流用車ではありましたが、制御器は1969年に行われた京都・橿原線昇圧時に新製したものであり、今後の長期使用も念頭に置いていたのでしょう。電動車の台車は高性能化にも対応できる設計で新造されています。高性能化は1982年に冷房化と併せて施工されましたが、3連運用の減少に伴って名古屋線に移動、現在の1010系に変更されました。2006年からは一部編成にワンマン改造と2度目の更新も実施、当分は安泰かと思われましたが、第2編成が2度の火災を起こしたため2013年には廃車と編成組替を行っています。
現在は組替により3連4本となり、主に普通や準急で使用されるほか、最近は四日市までの急行にも使用されます。今回は編成すべてが2度目の更新を受けていない第1編成の様子をご紹介します。


101-車内全景

まずは車内全景です。他の3両編成の各形式より少し幅の広い車内ですが、それ以外は見慣れた近鉄電車です。

101-車端部1101-車端部2

車端部は例によって側窓1枚分と2枚分の2種類があります。当初から3両固定で使用することが前提だったためか、貫通扉は全て広幅です。

101-乗務員室仕切

乗務員室仕切です。車掌台側は使用しない際には折り畳むことができる構造になっているようです。運転台側の窓が他に比べて縦に大きいような気もします。

101-天井

天井です。蛍光灯はカバー付き、内側にはラインデリアと台形の空調吹き出し口が設けられています。

101-床

床です。今回紹介しているのは2度目の更新を受けていない車両ですが、床だけは砂目柄のものに取り換えられています。

101-扉

扉は他と同様、窓の横幅を大きめに取っています。最近は戸袋側に黄色い帯を入れています。

101-カーテン

窓は一段下降式、扉間は2枚・大半の車端は1枚です。カーテンは巻き上げ式、金具を一番下に引っ掛ける方式ですので開けるか閉めるかしか出来ません。

101-7人掛け

座席に入ります。扉間は7人掛けです。1人当たりの幅は430mm、モケットは単色の濃赤色、着座位置を示すものは特にありません。袖仕切りは1本のパイプを曲げたものですが、肘掛として使うには幾分短いものとなっています。

101-3人掛け1101-3人掛け優先

大半の車端部と乗務員室直後は3人掛けです。一部区画は優先席になっており、灰色のモケットとしています。

101-6人掛け101-6人掛け優先

中間車、伊勢中川方の車端は6人掛けですが、片方は優先席に指定されています。

座席系

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