名鉄6500系(内装更新車)|FTN trainseat.net

名鉄6500系(内装更新車)

写真: 6422N

1984年に登場した名鉄6500系は車体デザインの変更や内装の変化などを経て1992年までに24編成が製造されましたが、増備終了後の大きな変化と言うと1995年度に5編成がロングシート化改造された程度で、経年の割に製造後の変化の乏しい形式と言った印象でした。
ところが2021年、1990年製造の編成が突如ロングシート化されて出場。外観では行先表示器のLED化、幕板部への車外スピーカー設置など3500系内装更新車(ワンマン準備工事施工)に準じたメニューで更新が行われています。この勢いで足回りも界磁チョッパ制御・電磁直通ブレーキから3500系並みになったりしないか…と期待しましたが、3500系と概ね同一品を用いているはずのSIVすら更新されずそのまま出てきたのも意外です。この先ご紹介するようにワンマン化と思しき改造も行っていますので、他編成の動向と共に投入先も気になるところです。


65CN-車内全景

まずは車内全景から。クロスシート時代の面影は全く見られず、3500系の内装更新車と見分けがつかないレベルに仕上がっています。増備が進行している新車(9100・9500系)では無く1世代前(3150・3300系)の内装材に合わせているのはどうにも不思議ではありますが…

65CN-車端部65CN-車端部2

車端部です。ここは元々ロングシートでしたが、濃い木目調だった化粧板をはじめ内装材を一通り交換しており印象は一変しています。可能な限り3500系の内装更新車に近づけようと努力しているものの、併結する他編成との兼ね合いもあってか貫通路上への情報案内装置設置はなりませんでした。にも関わらず貫通路上にあった車番と禁煙プレートは移設され、しかも位置が他形式と逆なのは若干違和感のあるところ。

65CN-乗務員室仕切

乗務員室仕切です。元々6500・6800系の乗務員室仕切に鴨居部の張り出しはありませんでしたが、増設機器を収納したのか客室側への張り出しが生じています。車掌台側の仕切窓から見える運転状況記録装置はそのままのため、前面展望には若干難あり。

65CN-天井

天井です。照明のLED化や吊革の交換、ラインデリア整風板の形状変更など3500系内装更新車並みに仕上がっています。

65CN-床

床は青灰色に白青黄などの粒を散らした柄、走行機器はそのままですので床下点検蓋は存置しています。

65CN-扉

扉はやはり周囲に合わせて色を変更していますが、窓がゴム押さえのままですので3500系とは印象が異なります。なお最初の編成は3500系にあった扉開閉チャイムが省略されていましたが、その後登場した2編成目ではしっかり設置されているようです。どうして…

65CN-窓

窓周りも不変で一部は下降式、カーテンは巻き上げ式です。

65CN-8人掛け

座席を見て行きましょう、まずは扉間の8人掛けロングシートから。元々写真奥の中央扉付近が3人掛けロングシート、手前は固定クロスシートを3脚設ける配置でしたが、前者をそのまま活用した平成前期のロングシート化改造車とは異なり脚台から作り直しているようです。背摺り・座面とも形状は従来の6500系に準じており、特に写真奥の3人掛けは元々の3人掛けをそのまま使用しているでしょうか。スタンションポールは3150・3300系などと同様3-2-3で分割するように設置しています。

65CN-5人掛け65CN-5人掛け優先

車端部は5人掛け、優先席は奇数号車の岐阜方・偶数号車の豊橋方に設けられています。前述の通りここは元々ロングシートの区画で、脚台と背摺り・座面はそのまま生かしモケット張替えや袖仕切の交換、スタンションポールの追加などを行っています。

65CN-2人掛け

乗務員室直後は2人掛け。掛け心地は従来のロングシートと大きく変わりませんが、詰め物は従来よりしっかりしている印象でした。

65CN-車椅子スペース

運転台直後には車椅子スペースを新設。3500系内装更新車と同様に車椅子固定装置やパネルヒーター、通話型の非常通報装置を設置しています。

65CN-車椅子スペース265CN-2人掛け2

車椅子スペースは2号車岐阜方・3号車豊橋方にも新設。座席は2人掛けに短縮、ここだけは3500系と同様の座席形状に見えます。


65CN-運転台

運転台です。基本構成に変更はありませんが、6800系の尾西・豊川線用ワンマン車と同じく左側にワンマン放送機器を設置。足踏み式デッドマンは準備工事に留めています。

座席系

trainseat.net>名鉄6500系を見る
trainseat.net>名鉄インデックスに戻る

その他

編成別写真集>6500系

inserted by FC2 system